土地なしではいくらかかる？注文住宅の費用相場と土地選びのポイント｜戸建ライフ

注文住宅を建てる場合、土地探しから始めるケースと、すでに所有している土地に住宅を建てるケースがあります。
両者では土地の購入代金はもちろん、諸々の手数料や税金などにより、かかる費用が大きく変わります。

そこで本記事では、注文住宅の土地の有無による費用相場の違いや、土地選びの際の注意点などを解説します。
これから注文住宅を建てる予定の方、費用面が気になる方は、ぜひ参考にしてください。

注文住宅にかかる費用の内訳とは

注文住宅を建てる際にかかる費用は、主に以下の4つに分けられます。

注文住宅の費用内訳

本体工事費
付帯工事費
諸費用
土地代金

本体工事費とは住宅そのものを建てるための費用です。
足場の組み立てから基礎の土台づくり、外壁や屋根などの外装、床フローリングやクロス貼りなどの内装、トイレやキッチンなどの設備設置にかかる人件費や建築費・設計費などが含まれます。

付帯工事費とは建物以外の設備を整えるための費用です。
駐車場や庭などの外構工事、水道・ガス・電気などのインフラを引き込む工事、照明やエアコンなどの取り付け工事、地盤調査・改良にかかる費用などが含まれます。

諸費用とは工事以外にかかる雑費です。
不動産会社の仲介手数料や印紙代、住宅ローンの手数料や税金、保険料などが含まれます。

注文住宅を建てる際にかかる合計費用のうち、本体工事費と土地代金が約7割、付帯工事費が約2割、諸費用が約1割程度を占めます。

注文住宅に必要な購入費用と内訳について

土地の有無による費用の差

住宅金融支援機構が発表する「2020年度　フラット35利用者調査」によれば、土地付きの注文住宅の所要資金は、全国平均で4397万円です。
また、土地を購入せず建物の建設のみを行う場合の所要資金は、全国平均で3534万円となっています。
土地がないケースとあるケースでは、費用に約800万円の差があることが分かります。
また、首都圏では建築費と地価の高騰により、土地がないケースで5162万円、土地があるケースで3808万円と差が大きいです。

土地なしの注文住宅の予算

建物の建設にかかる費用目安は、約2000〜3000万円台と言われています。
土地がない場合は、追加で土地代金と土地代金の5%程度の諸費用がかかると考えましょう。
「2020年度　フラット35利用者調査」によれば、土地付き注文住宅を購入した住宅ローン利用者の全国平均年収は634.9万円です。
目安として、土地なしの注文住宅の所要資金は、年収の約7.4倍であることが分かります。

注文住宅の土地の選び方

土地選びのポイントは、周辺環境と土地そのものの状態に分けられます。
電車・バス・道路などのアクセスや、学校・公園・スーパーなどの施設、近隣住民の世代や特徴など、長く快適に暮らせる立地選びが重要です。

また、道路の方角や周辺の建物の高さ・位置関係は、日当たりにも影響します。
土地探しではやや専門的な情報も求められます。
土地の形状は住宅の間取りや施工性にも関係するため、建築面積の上限である建ぺい率や、延べ床面積の上限である容積率などの確認が必要です。
建築会社の担当者に立ち会ってもらいながら探すと確実でしょう。

また、自然災害による事故を最小限に抑えるためには、地盤状況も調べなくてはなりません。
過去の液状化や水害などの事例やハザードマップに目を通しましょう。

注文住宅の土地を選ぶ際に気を付けたいこと

全ての条件をクリアし、希望に100%則した土地を見つけることは容易ではありません。
また、条件の良い土地はすぐに売り切れてしまいます。
注文住宅の土地を選ぶ際は、スピード感と少しの妥協が必要です。
いつまでに土地を購入するかの目安を決め、期間を絞って集中的に探すのがおすすめです。
不動産ポータルサイトなどで気になる物件を見つけたら、できる限り早めに見学し、早めの判断を心がけましょう。

また、絶対に譲れない条件と譲歩できる点の線引きをしておくと、土地選びがしやすくなります。
なかなか希望の土地が見つからない場合や、自身での土地選びが不安な場合は、不動産会社だけでなく、ハウスメーカー・工務店に土地探しをサポートしてもらうのが良いでしょう。

注文住宅を建てる際の土地探しの方法は？購入の流れや土地の見極め方