注文住宅で屋上はつける?メリットデメリットや押さえてきたい注意点

家族や友人とバーベキューをしたり、子供とプールで遊んだりと、屋上付きのマイホームがあれば、出かけることなく楽しめる方法がたくさんあります。 注文住宅を建てる際、屋上を作るかどうか迷う方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、屋上付きの注文住宅のメリット・デメリット、メンテナンスする上での注意点を解説します。
これから注文住宅を建てる方や、屋上が付いた住宅に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

屋上のある注文住宅のメリット

まずは、屋上のある注文住宅のメリットを見ていきましょう。

プライベートな外部空間を楽しめる

マイホームに屋上があると、家族専用の開放感のある外部空間を満喫できます。
屋上の使い方は十人十色でバリエーション豊富です。
家族や友人を集めてBBQをしたり、ピクニックをしたりと、屋上リビング・屋上ダイニングとして活用できます。

日中は日当たりがよく、夜は星空を眺められるでしょう。
また、小さな子供やペットがいる家庭では、夏にビニールプールで遊ばせることも可能です。
なかなか外出できない時期でも、気軽に憩いの場を演出できます。

さらに、敷地面積上バルコニーを作れない場合でも、屋上庭園という選択肢があります。
ガーデニングや家庭菜園を楽しみたい方にとって、屋上は日当たり良く広くて最適な場所です。

眺望が良い

2階建てや3階建て住宅の屋上は、周辺の建物よりも高く位置し、眺めが良い点が魅力的です。
普段から夜景を楽しめる上、近くで花火大会がある場合は特等席にもなります。

洗濯物を干しやすい

バルコニーやベランダが狭い場合でも、屋上があれば洗濯物や布団を気軽に干せます。
天気の良い日は太陽光が十分に当たるため、洗濯物がスピーディーに乾き、雑菌・消毒効果も期待できるでしょう。

広いスペースを確保できる

屋上を作ると、建物の階数が一つ増えます。 つまり敷地面積が小さい住宅でも、その分広い空間を新たに確保できます。
開放感が増して家が広く感じられる上、収納スペースの不足問題も解決できるでしょう。

屋上のある注文住宅のデメリット

反対に、屋上のある注文住宅のデメリットは何でしょうか。

コストがかかる

注文住宅を建てる際の費用は、4000~5000万円が目安です。
注文住宅は理想や好みを反映しやすい一方、こだわればこだわるほどコストもかかります。

屋上の設置には、防水工事や階段・柵の設置工事、補強工事などが必要で、100~300万円程度の追加費用がかかるでしょう。
さらに、外気に触れる屋上は汚れやすくダメージを受けやすいため、こまめなメンテナンスが欠かせません。
トラブルがあった場合は補修工事も必要で、維持費・修繕費が高いと言えます。

管理の手間がかかる

上述の通り、屋根を問題なく維持するためには、入念な管理が必要不可欠です。
木造住宅で用いられるFRP防水加工では、通常10年単位で再防水加工しなくてはなりません。
また、落ち葉や埃・カビの除去などこまめな掃除も大切です。
特に、雨水を屋根から地面に運ぶ樋(とい)が詰まっていると、雨や雪が降った時に屋上がプール状態になり、雨漏れや建物の劣化に繋がります。

プライバシーが守られにくい

近隣に同じような高さの屋上がある住宅や高層ビルが立ち並ぶと、自宅の屋上が丸見えになり、他人の視線が気になってしまうケースがあります。
特に、屋上に干す洗濯物には注意が必要です。

屋根の機能が弱まる

屋根は雨風をしのいだり、断熱・遮熱したりと私たちが快適な生活を送るために家を守っています。
屋上のある家の屋根は、陸屋根(りくやね・ろくやね)と呼ばれる、勾配が緩やかで水平に近い屋根になるのが一般的です。
陸屋根は、通常よく見かける切妻屋根や寄棟屋根に比べ、家を守る機能が劣る傾向があります。
雨や雪が降ると、水がハケにくく溜まってしまい雨漏りの原因になりかねません。
また、一般的な屋根と異なり、夏場は通気性が悪く太陽の熱が直に届くため暑い一方、冬場は断熱性が弱く寒くなる傾向にあります。

そのため、防水工事・防水加工は欠かせず、部屋の断熱構造や設備を工夫する必要があります。

屋上のメンテナンスで注意するポイント

注文住宅で屋上を設置した場合、定期的なメンテナンスが欠かせません。
ここでは、屋上をメンテナンスする上での注意点をチェックしましょう。

防水補修を行う

屋上の最大の弱点は、雨漏りしやすい点です。 大雨や降雪はいつ起こるか分かりません。
屋上を設置する際は、防水工事を入念に行ってもらいましょう。
また、時間の経過とともに防水効果も弱まってしまいます。
定期的なチェックや推奨される期間での再防水加工も忘れずに行ってください。

こまめに掃除する

四六時中外気に触れている屋上は、汚れが毎日のように溜まります。
葉っぱや砂利・泥が風によって飛ばされてくると、せっかくの屋上の見栄えも悪くなってしまうでしょう。
また、埃や汚れは雨に濡れて溝や淵に溜まると、カビの発生原因となります。 汚れが蓄積する前に除去できるよう、こまめな掃除を心がけてください。

落下防止対策を講じる

2階建て・3階建て住宅の屋上では、落下事故のリスクも考えられます。 特に小さな子供やペットがいる場合は要注意です。
滑り止め加工をしたり、高さのある壁やフェンスを設置したり、手すり・柵を付けたりと、落下防止対策を講じましょう。
フェンスや手すりも経年劣化しやすいため、定期的なチェックが必要です。
また、植木鉢や机・椅子など風によって飛ばされる恐れのある物は、屋上に置かないか、しっかりと固定しましょう。

荷重に気をつける

屋上には積載荷重量が決まっています。
建築基準法によると、屋上・バルコニーは床の積載荷重が180kgf/m2で計算することが定められています。
大雪が降った時やガーデニングをするために土壌を築く際などは、荷重に気をつけて屋根の強度を保つようにしましょう。

プライバシーを保護する

屋上を利用する際は、プライバシーを保護できるように工夫しましょう。
ラティスやオーニングテントを設置することで、プライベート空間への視線を遮るのがおすすめです。
また、見られたくないものは設置せず、屋上での行動も意識しましょう。

ご近所トラブルに注意する

屋上の楽しみ方は様々です。 ただし、外部空間であるため近所への配慮も必要となります。
大きな声や音楽、食べ物の匂いやタバコの煙などは、クレームの原因にもなりかねません。
せっかくの注文住宅でご近所トラブルに発展しないよう、屋上での歓談・食事には十分注意しましょう。

注文住宅を建てる際に重要な外壁材の選び方を解説

今回の記事では屋上の基本情報について解説しました。
また注文住宅をご検討されている方は併せて外壁材の特徴や選び方を知っておくといいでしょう。
下の記事では注文住宅を建てる際に外壁材の特徴や選び方について詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
注文住宅の外壁材はどうやって決める?外壁材の特徴や選ぶポイント

メリット・デメリットを把握した上で屋上を持つか判断しよう

いかがでしたでしょうか。 今回は注文住宅で屋上を作るメリット・デメリット・注意点を紹介しました。
屋上は暮らしが豊かになる分、管理の手間やコストがかかります。 注文住宅を建てる際は、屋上の設置を慎重に検討しましょう。

東京で注文住宅の建築をお考えの方は、ぜひお気軽に東京組までご相談ください。