希望通りの家をつくり上げられる注文住宅は誰しも一度は夢見るものではないでしょうか?
しかし、実際には建売住宅や中古住宅よりも費用がかかります。
それでは注文住宅を購入したいと思った場合、どの程度の費用を想定しておけばいいのでしょうか?
また、どんな部分に費用がかかるのでしょうか?
今回は注文住宅を購入する方、購入を検討している方必見です。
注文住宅のおよその値段
令和2年度に国土交通省が公表した「令和2年度 住宅市場同行調査報告書」によると全国の注文住宅購入費の平均は4,606万円です。
ただし、3大都市圏(東京・名古屋・関西圏)だけの注文住宅購入費の平均は5,359万円と全国平均を上回っています。
全国平均と3大都市圏平均で約700万程度の差があります。
この差は土地購入費用の差です。
注文住宅を購入する多くの場合は、住宅を建てる土地も合わせて購入します。
すでに土地があり注文住宅購入時に土地を購入しない場合、全国平均3,168万円、3大都市圏平均3,383万円とほぼ差はありません。
土地の価格は以下の3点を加味して、国土交通省が宅地1平方メートルあたりの適正指標を発表しています。
- 土地の特性(駅チカ、国道沿いなど利便性が高い場合価格も高くなる)
- 土地の流通量(土地の売買が少ないとこは高く、多いところは安くなる)
- 売主の事情(土地の売主が売買を急いでいる場合安くなる可能性がある)
3大都市圏は、土地の特性と流通量から高値になりやすいです。
とくに、3大都市圏の中でも東京の土地代の高さは全国1位となっています。
建てる住宅としては、以下の条件を全く一緒にすれば田舎でも都心部でもさほど差はありません。
- 施工会社(仲介会社)
- 家の大きさ
- 間取り
- 施工期間
- 施工人数
3大都市圏に注文住宅を建てたいけどできるだけ購入金額を下げたい場合は、複数の施工会社に見積もりをお願いするなどするといいでしょう。
また、住宅にかける予算の算出方法は年収の5倍までが丁度いいと言われています。
注文住宅の費用内訳
注文住宅を購入する場合、費用は大きく5つに分けられます。
- 土地購入費
- 建物本体工事費
- 付帯工事費
- 諸費用
- その他
それでは、それぞれの内訳費用について割合や何が含まれているかについてくわしく紹介していきます。
①土地購入費
すでに土地を持っていれば問題ありませんが、土地を持っていなかった場合はまず土地の検討から始まります。
土地の購入費用は3大都市圏の場合、住宅購入総費用のうち40%程度が土地の購入費用にあてられます。
また、意外と勘違いされがちですが、支払うべき費用は純粋な土地代だけではありません。
土地の購入には土地代以外にもさまざまな費用がかかります。
不動産への仲介手数料 | 土地の売買価格の3%+6万円程度 |
印紙代 | 土地の売買やローンなどの契約書にかかる印紙税 |
登録免許税 | 所有権移転手続きに必要な手数料 |
司法書士への報酬 | 登記やローンの手続きを依頼した場合に発生 |
不動産取得税 | 土地を取得する税金 |
固定資産税 | 土地所有対する税金 |
ローンに対する手数料や利息 | ローンに対する手数料や利息 |
消費税 | 土地の売買では消費税はかからないものの仲介手数料などにかかる |
少なくともこれらの費用が土地代以外にかかり、もちろん一括で支払う必要はありませんが一部入金が求められる場合があります。
こちらの記事では、土地なしの場合の費用相場について紹介しております。
土地なしではいくらかかる?注文住宅の費用相場と土地選びのポイント
②建物本体工事費
建物本体工事費とはその名の通り、建物本体を建てるための費用です。
全体の60〜80%程度が相場です。
建物本体工事費用の内訳をくわしく紹介していきます。
仮設工事費 | 工事に必要な足場や仮設電気・水道・作業者が使用する仮設トイレなど |
基礎工事費 | 建物を全体を支える基礎工事 |
木工事費 | 建物を建てるために必要な構造材や造作材の加工 |
屋根や板金工事 | 屋根や雨どい、水切りの取り付け |
外装工事 | 外装の塗り壁や装飾 |
サッシやガラス工事 | 窓の取り付けと防水 |
タイルや左官工事 | 玄関・洗面・風呂場のタイルや左官による装飾 |
断熱や気密工事 | 断熱材の取り付け |
木製建具工事 | 室内のドアや障子の取り付け |
金物工事 | ドアノブ・ドアフック・手すりの取り付け |
電気や水道工事 | 電線・電話線・水道管の配線や配管設置 |
空調工事 | 空調ダクトや換気口の取り付け |
防腐や防蟻工事 | 構造材を腐食やシロアリから守るために薬品散布 |
内装仕上げ工事 | 屋内の壁や天井にクロスを張るなどの装飾 |
住宅機器設備工事 | お風呂・キッチン・トイレの設置 |
ここでよく勘違いされるのが、建物本体工事費はあくまで建物本体を作るための工事費です。
- 敷地を囲う塀
- 門
- 駐車場
- 水道管やガス管の引き込み
上記の4つに関しては建物本体工事費ではなく、次に紹介する付帯工事費に含まれます。
建物本体工事費に「電気や水道工事」といった項目はありますが、建物内の配線や配管を設置するだけで実際に電気や水の引き込み作業は含まれていません。
ハウスメーカーの広告などで「住宅価格〇〇〇〇万円!!」と記載があった場合、建物本体工事費しか含まれていません。
実際に住むためには付帯工事費も必須となるため、だいたい記載金額よりも15〜20%程高くなります。
③付帯工事費
付帯工事費とは、建物本体工事費や土地購入費には含まれないもので、別途工事費用を記載する場合もあります。
解体工事費 | 購入した土地に建物が建っていた場合や建て替えの際に必要 |
地盤調査費 | 土地を購入した際に家を建てても問題ないか調査を行う |
地盤改良費 | 地盤調査の結果問題があれば補強工事等を行う |
引込工事費 | 水道・電気・ガスなどを敷地内に引き込む |
敷設工事費 | 敷地内に引き込んだ水道・電気・ガスを建物内部へ引き入れる |
外構工事費 | 駐車場や玄関までの外構造設 |
造園工事費 | 庭の石垣や植栽 |
屋外照明工事費 | 屋外の照明や給排水設備の設置 |
特殊設備工事費 | 太陽光発電や蓄電設備 |
空調設備工事費 | エアコン本体・室外機・換気扇の取り付け |
照明器具設置工事費 | 室内の照明器具設置 |
カーテン工事費 | カーテンやブラインドなどの購入と設置 |
設計料 | 設計事務所や建築家への依頼量 |
これらすべてが必ずしも必須ではありません。
造園工事費や特殊設備工事費は希望しない場合はかかりませんし、カーテン工事費は自分で購入して設置しても全く問題はありません。
付帯工事費が出た際には、細かい項目などもしっかりと確認して、本当に必要な項目か自分たちでできるものはないか確認しましょう。
④諸費用
住宅を購入した場合、もしもの場合の保険への加入をしておきましょう。
保険料 | 保証会社に支払う |
火災保険料 | 火災保険への加入 最長の10年保証の場合の相場は15~40万円程度 ※補償内容等によって変動する |
地震保険料 | 地震保険への加入 1,000万円あたり5万円前後 |
金融会社によっては保証が無料になる住宅ローンなどもあります。
しかし、補償内容が十分ではない場合や条件がある場合もあるので、しっかり確認してください。
⑤その他
新しい住宅を建てる場合は、完成するまで今まで住んでいた場所に住めるでしょう。
しかし、建て替えを行う場合は取り壊しを行うため一度仮住まいに移る必要があります。
また、新築の住宅に移るとき、仮住まいに移るとき、引越し業者に依頼するなら引越し費用もかかるでしょう。
それだけではなく、最近はする方も少なくなりましたが引越し前や引越し後にご近所さんへの挨拶周りをするのであれば手土産が必要です。
このように、住宅購入には直接関係ありませんが、細々とした費用がかかります。
注文住宅を購入する際には費用内訳もしっかり確認
いかがでしたか?
今回は注文住宅を購入する際の購入費の内訳について紹介しました。
どこにどんな費用が含まれているのか、どんな項目にお金を払うのか少しわかってもらえましたか?
多くの方にとって注文住宅は一生に一度の大きな購入品です。
契約をしてから「そんなつもりじゃなかった」「それは知らなかった」とならないように、必ず複数の場所から見積もりを取り、内訳の内容もしっかりと確認しましょう。
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